« 正絹布(衣冠束帯) 50 | トップページ | 布色形(懐練襲の下襲) 52 »

2005年11月19日 (土)

布色形(掻練襲・懐練襲) 51

 時代を経て鎌倉時代には、武家社会で 「狩衣」 が正装と云う事に。
 この格好は、NHK日曜午後八時からの 「義経」 で見られます。
 中井さんの 「源頼朝」 のお姿。よく畳にお座りになっていますよ。
 「狩衣」 と 「直衣」 の大きな違いは、両方お袖が広いのですが、
 「狩衣」 はお袖口にループ(紐)がついていて、すぼめる事が可能。
     前袖側がは(接)いでない。(縫い合わせていない。)
     だから 「いざ鎌倉」 の際に動きやすかった。?

 「掻練襲・懐練襲の下襲」 について。 (クリックで絵が。)
 清少納言さんは 「枕草子」 でこれを
 『すごおく、つや(艶)があり、色気があり、ゾクゾクする。』 って
 云っておられます。
 掻練襲は色はくれない(紅)で、
 加工は練絹の生地を更にきぬた (砧) と云う台
 (きぬいた (衣板) とも) に乗せ、つち (槌) でたたいて、
 柔らかくし、艶を出す作業。
 どうやったら艶が出るのか? すごおい技。
 この布味を観て・見て・感じられない事が、グゥヤシーーイ。
 
 「布」 「色」 「形」 は、切っても切り離せなく
 三位一体 (トリニティー) なのです。
 決して三位一体改革とかのレベルではなく、
 「マトリックス」  (ちょいと古いけど) の
 「トリニティー」 「ネオ」 「リアリティー」  関係の感覚に近く、
 「布」 「色」 「形」 は
 かけがえのない 「お友達」 同志のようなもの。
 離れたり・別れたり・慰め合ったりでき得ない 「お友達」。
                  続く。

|

« 正絹布(衣冠束帯) 50 | トップページ | 布色形(懐練襲の下襲) 52 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 布色形(掻練襲・懐練襲) 51:

« 正絹布(衣冠束帯) 50 | トップページ | 布色形(懐練襲の下襲) 52 »