十二単(枕草子) 十五
前回、清少納言さん達は10kgの服を着ておられた話をしました。
とても「重い」のですが、「苦・ありゃ、楽・あり。」 なのです。
なな何と、メリット(昨今の言い方では 「お得」)があったのです。
「枕草子」(九十四段)に、あの清少納言さんが 「十二単」 を
おめしになったまま腹這いで寝ておられたと書いてあります。
これは一体どうしたことか。
そうなんです。
この時代 (かなり時代が下っても) には、「お布団」 が
無かったのです。
当然 「ふっかふっかのベッド」 なんてしろもの(代物)
もありません。
この時 (戦国時代までも?) の最上の敷物は
「畳」 なんですって。
それもお使いできるのはごく一部の方、
「帝」 及びその周辺の方々のみだったそうです。
「畳」 と云っても 「決して・決して」 ふかふかではないですよね。
タッチは 「カナリーイタイ」。
ここで、「服」 がお役に立ちます。
「畳」 と 「人肌」 の間に、「服」 がクッションの代わりに。
この場合は、「服」 の着数が多ければ多い程、痛くなく、暖かです。
更に 「掛け布団」 としての代用も可能です。
さて清少納言さん。
「帝」 は 「畳」 使用可ですが、
少納言さんは使うことはできません。
今の私達から考えると 「チョイト、カワイソウ」 なのですが、
板敷き (フローリング) の上でお休みになっておられました。
そこで 「十二単」 が大活躍。
「めでたし・愛でたし?」 です。 続く。
「十二単と単品の絵」 は こちらへ
「枕草子に登場する衣装の詳細は」 はこちらへ
(中宮定子 ・淑景舎 ・清少納言らの十二単)
訂正 「枕草子」(九十四段)の所
数々の写本で章段が異なりますので、
「五月の御精進のほど,職に・・・」で始まる段に訂正します。
☆ 台風14号が接近中。
皆様、くれぐれも、お気を付け下さい。
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